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名寄帳とは?相続で親の不動産を漏れなく調べる方法と取り方【所有不動産記録証明制度も解説】
【本記事の記載内容や情報の信頼性については可能な限り十分注意をしておりますが、その完全性、正確性、妥当性及び公正性について保証するものではありません。個別の事案については専門家にご相談ください。】
「親がどこに土地を持っていたのか、全部は分からない」
「固定資産税の通知書に載っているもので全部だと思っていた」
相続登記のご相談で、よくうかがうお話です。
弊所の相続登記では、およそ4件に1件で「名寄帳(なよせちょう)」を取り寄せています。
この記事では、名寄帳とは何か、なぜ相続で必要になるのかを解説したいと思います。
1.名寄帳とは
名寄帳は、市区町村が作っている
「所有者ごとの不動産(土地・家屋)の一覧」です。
固定資産税を計算するための台帳で
その市区町村の中にある、その方名義の不動産がまとめて載っています。
2.課税明細書だけでは足りない理由
毎年届く固定資産税の「課税明細書」にも、不動産の一覧が載っています。
ただ、課税明細書には載らない不動産もあります。
- 私道や公衆用道路など、固定資産税がかからない土地
- 評価額が低く、税金がかからない土地・建物(免税点未満のもの)
- ほかの人との共有名義の不動産(代表者にしか通知が届かないことがあります)
名寄帳には、こうした不動産も載っていることが多いです。
実家の前の私道の持分だけが、亡くなったお父様の名義のまま残っていた……
というのは、珍しくないケースです。
一度相続登記を終えたあとで漏れが見つかると
相続人全員にもう一度ハンコをお願いすることになります。
疎遠な相続人がいる場合は、それがとても大変ではないでしょうか。
3.未登記の建物も分かる
名寄帳には、法務局に登記されていない建物(未登記家屋)が載っていることもあります。
未登記の建物は、相続登記はできませんが
遺産分割協議書に書いておく必要があります。
4.名寄帳の取り方
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 請求先 | 不動産がある市区町村(福岡市なら、各区役所の課税課など) |
| 請求できる人 | 所有者本人、相続人、代理人(委任状が必要)など |
| 必要なもの | 亡くなった方との関係が分かる戸籍、本人確認書類など |
| 手数料 | 市区町村によって異なります(1通数百円程度のところが多いです) |
| 郵送 | 郵送で請求できる市区町村も多いです |
注意したいのは、名寄帳は市区町村ごとだという点です。
福岡市の名寄帳には、福岡市内の不動産しか載っていません。
実家とは別の市町村に土地がある場合は、その市町村にも請求が必要です。
5.令和8年2月から「所有不動産記録証明制度」も始まりました
これまでは、亡くなった方が全国のどこに不動産を持っていたかを
一度に調べる方法がありませんでした。
令和8年2月から、法務局で
「特定の人が登記名義人になっている不動産の一覧」を証明してもらえる制度が始まりました(所有不動産記録証明制度)。
ただし、この制度で分かるのは「登記されている不動産」です。
未登記の建物や、登記上の住所・氏名が古いままの不動産は、拾いきれないことがあります。
名寄帳と組み合わせて調べるのが確実だと考えています。
6.弊所の場合
- 名寄帳の代行取得:1件 5,500円(税込)
- 相続登記パックとあわせてご依頼いただけます
「どの市町村に不動産があるか分からない」という場合も
お手元の書類(昔の権利証、売買の資料、課税明細書など)から、心当たりを一緒に探します。
7.名寄帳QA
Q1:名寄帳と固定資産評価証明書は何が違いますか?
評価証明書は、登記の申請で登録免許税を計算するために使う書類です。
名寄帳は、不動産の一覧を確認するための書類です。
相続登記では、両方使うことがあります。
Q2:亡くなった方の名寄帳を、相続人が取れますか?
はい。相続人であることが分かる戸籍などを出せば、請求できます。
Q3:山林や田んぼも載っていますか?
その市町村にある土地であれば、地目に関係なく載っています。
(評価額が低く課税されない土地も、載っていることが多いです。)
8.不動産の漏れが心配な方は、ご相談ください
相続登記の「漏れ」は、あとから見つかるほど手間と費用がかかります。
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代表司法書士 山野雄太郎(福岡県司法書士会 第2070号)
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