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コラム

3か月を過ぎても相続放棄はできる?認められる場合・認められにくい場合と上申書のポイント【司法書士が解説】

【本記事の記載内容や情報の信頼性については可能な限り十分注意をしておりますが、その完全性、正確性、妥当性及び公正性について保証するものではありません。個別の事案については専門家にご相談ください。】

亡くなってから半年以上たって
突然、金融機関から督促状が届いた……

何十年も会っていない親族の相続人になっていると
市役所からの通知で初めて知った……

「相続放棄は3か月以内」と聞いて
もう手遅れだとあきらめていないでしょうか。

実は、弊所にご依頼いただく相続放棄のうち
4割近くは「3か月を過ぎてから」のご依頼です。

先に結論から申し上げます。

  • 相続放棄の「3か月」は、亡くなった日からではなく「自分が相続人になったと知った時」から数えます
  • さらに、借金があることを知らなかった事情によっては、借金を知った時から数えてもらえる場合があります
  • 3か月を過ぎた場合は、事情を説明する「上申書」を添えて申し立てます
  • ただし、財産を使ってしまっていると、認められないことがあります

1.「3か月」はいつから数えるのか

民法では、相続放棄の期限を次のように定めています。

民法915条1項 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。

ポイントは「知った時から」という部分です。

  • 亡くなったことを知らなかった
  • 自分が相続人になったことを知らなかった(先順位の方が相続放棄をした場合など)

という場合は、知った時から3か月を数えます。

2.借金を後から知った場合の考え方

さらに、最高裁判所は
次のような場合には、財産(借金)の存在を知った時から3か月を数えてよい、という考え方を示しています(最高裁昭和59年4月27日判決)。

  • 亡くなった方に財産がまったくないと信じていた
  • 亡くなった方との関係などから、そう信じたことに相当な理由がある

たとえば、長年疎遠で生活の様子をまったく知らず
借金があるとは思ってもみなかった……というケースです。

ただ、家庭裁判所の判断は事案ごとに異なります。
「必ず認められる」というものではない点には、ご注意ください。

3.認められる可能性がある例・認められにくい例

認められる可能性がある例

  • 何十年も疎遠で、亡くなったことを最近知った
  • 財産は何もないと思っていたところ、亡くなってから半年後に督促状が届いた
  • 先順位の相続人(子など)が相続放棄したことを、後から知った(兄弟姉妹・おい・めいの相続)

認められにくい例

  • 亡くなったことも借金があることも知っていたが、手続きを後回しにしていた
  • 遺産分割の話し合いがまとまらず、そのまま3か月が過ぎた
  • 「3か月の期限があること自体を知らなかった」という理由だけ

また、預金を引き出して使った、不動産を売った、などの「財産の処分」をしていると
相続を承認したとみなされ(民法921条)、相続放棄ができなくなることがあります。

迷っている間は、亡くなった方の財産に手を付けないことが大切ではないでしょうか。

4.上申書のポイント

3か月を過ぎた相続放棄では
申述書と一緒に、事情を説明する「上申書」を家庭裁判所に出します。

上申書では、次のことを時系列で具体的に書きます。

  • 亡くなった方との関係(疎遠になった時期と理由など)
  • 亡くなったことを、いつ、どうやって知ったか
  • 借金を、いつ、どうやって知ったか(督促状の日付など)
  • それまで財産がないと思っていた理由

督促状や通知書は、届いた封筒も含めて保管しておいてください。
「いつ知ったか」を示す大事な資料になります。

5.3か月以内でも、間に合わないときは

まだ3か月以内だけれど、財産の調査が終わらない……という場合は
家庭裁判所に「期間の延長(伸長)」を申し立てる方法もあります。

期限が迫っている場合は、できるだけ早くご相談ください。

6.弊所の費用

  • 相続放棄(3か月以内):44,000円(税込・家庭裁判所の印紙・切手・郵送料込み)
  • 3か月を過ぎている場合:+22,000円(上申書の作成を含む)
  • 期限まで30日未満の場合:+11,000円
  • 期限まで10日未満の場合:+33,000円

同じ方の相続で、ご兄弟など複数の方がまとめて相続放棄する場合は、人数分の費用がかかります。

>>>相続放棄について詳しくはこちら

7.3か月を過ぎた相続放棄QA

Q1:亡くなってから1年以上たっています。もう無理ですか?

亡くなってからの期間だけで決まるわけではありません。
借金を知った時期や、それまでの事情をおうかがいしてから判断します。

Q2:督促状を無視していても大丈夫ですか?

無視はおすすめしません。
ただし、支払ってしまうと相続を承認したとみなされるおそれがあるので
支払う前にご相談ください。

Q3:家庭裁判所に行く必要はありますか?

ほとんどの場合、出頭の必要はありません。
裁判所から届く照会書(回答書)への記入もサポートします。

Q4:福岡に住んでいなくても頼めますか?

はい。申立先は亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所ですが
手続きは郵送で進められます。全国対応です。

8.あきらめる前に、まずご相談ください

3か月を過ぎた相続放棄は、事情の説明の仕方が大切です。

来店不要、LINE・メール・お問い合わせフォームで全国対応しております。
督促状などの写真をお送りいただければ、見通しをお伝えします。

ご相談・お見積りは無料です。状況をお知らせいただければ、お支払いの総額をお伝えします。

執筆・監修

博多エキナカ司法書士事務所
代表司法書士 山野雄太郎(福岡県司法書士会 第2070号)

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